V/QまたはV̇/Q̇

マイクロソフトは積み木が苦手!
換気(V)と血流(Q)の比。
肺胞内の換気と血流を評価するための指標。正常時は0.8とされるが、過換気だと数値が大きくなり、換気が少ないと小さくなる。
ひと昔前まではV̇/Q̇と表記されていたが、最近では単にV/Qと書かれていることも多い。オンラインの循環器学会用語集では前者だが、救急医学会用語集では後者。
それぞれの文字の上のドットは、時間微分を表すものであり、時間当たりの換気量、時間当たりの血流量を表現するために意味のあるもののはずであったが、時代の流れに逆らえず消滅の危機にある。

原稿を書くときや編集作業で文字の上にドットやらバーが付いてるのに出くわすと、扱いに困ることが多い。
その記号が付いているのが正しいのか間違っているのかという内容的な問題はさておき、そもそもどのように入力すればよいかがわかりづらいし、印刷所に入稿した時に化けたりしないか気が気ではない。

代表的な算術記号などは文字パレットから選び出せるし、英語のアクセント記号(例:á ê ü)なら、キーコンビネーションを使っても入力できる。
だが、「V̇」のようにパレットでは探しづらく、特殊な専門用語として出てくる文字となると、途端にハードルが高くなる。

Macの場合

Mac OSの場合は、わりと簡単に入力することが可能である。「V̇」を例に説明すると

  1. まず「V」と入力
  2. 入力関係のメニューから「絵文字と記号を表示」を選び、文字ビューアを表示(OSのバージョンによってこの辺りの名称は変わっていたりします)。検索窓で「combining dot above」と入力
  3. 出てきたドットをダブルクリック

以上でOK。

この時間微分の記号のように、先行する文字に組み合わせるための記号を文字コード業界の専門用語で「結合文字(combining character)」というらしい。
文字ビューアの検索窓で先ほどは「combining dot above」と入力したが、「combining」だけで止めると、ドット以外の結合文字も表示できる。
これらの結合文字は、先行する文字がアルファベットに限らず、仮名だろうと漢字だろうと絵文字だろうとどんなものにも組み合わせられる。
さらには、結合文字を2つ3つと積み重ねていくことも可能。

これによって、一時期流行った「iPhoneでは表示できるけど、Androidだと表示できない絵文字」のようなものも作成できてしまう。

Windowsの場合

Windowsで同じように結合文字を入力する方法を探したけど、シンプルな方法が見つからなかった。おそらくなんらかのシェアウェアがありそうだが、V/Qのようにわかりきってる用語については、検索してヒットした英語サイトからコピペするのが手っ取り早いと思う。

ただ、この方法で注意したいのは、「メイリオ」や「MSゴシック」「MS明朝」のようなMS謹製フォントだとうまくいかないということ。

OSにかかわらずChromeを使っている人は、この記事を含めて「V̇」が右のように表示されているかもしれない。
以下のリンクは「V/Q」に関する英語版のwikipediaであるが、筆者が確認できた環境ではiPhoneやMacのsafariでは左のように見え、Windows版およびMac版のChromeでは右のように見えた。

Ventilation/perfusion ratio (Wikipedia)

じつはこれもChromeのデフォルトのフォントが「メイリオ」になっていることに原因がある。

Chromeでも、設定メニューでフォントのカスタマイズに行き、出てくる項目を片っ端に「メイリオ」から「Arial」なり「游ゴシック」なりに変更すると、左のような表示にすることができる。

そして、同じことはMicrosoft Wordなどでも言えて、MS謹製フォントから「游ゴシック」などに変更すると、きちんと結合文字をコピペできたり表示したりすることができる。

もし、いま原稿をWordで書いていて、V/Qにドットを付けたいけどどうしていいかわからないという人がこれをご覧になっていたら、参考にしてくださいね^^

(「呼吸管理」特集の締め切り前後に書いてみました)