吐血

Nursing Care+─エビデンスと臨床知─ Vol 1 No 1(2018年04月発行)p85-
II. 一般病棟でもよく遭遇する急変への対応(症状別)


吐血

~患者さんもあなたも真っ蒼になる前に~

植木 玲

口から排出される出血には,喀血と 吐血があります.喀血とは咽頭から肺に至る気道のどこかで出血したものが喀出されることです.一方,吐血とは消化管から出血したものが吐出されることです.
後の対応や処置が異なるため,喀血と吐血の鑑別が必要となります.
喀血の原因は,気管支拡張症・肺アスペルギルス症・肺結核・肺がんなどがあります.気道からの出血は鮮血色で泡沫状であるため,喀血であると推測できます.また,咳嗽,呼吸困難などの随伴症状があり,排出された血液はアルカリ性です.
消化管からの出血は鮮血色あるいは暗赤色,コーヒー残渣様です.吐血は,嘔気・腹痛・胃部不快などの消化器症状をともない,食物残渣が混じることもあります.排出された血液は酸性です.
吐血は 上部消化管(食道・胃・十二指腸)からの出血であり,トライツ靭帯より上側での出血を指します.
大量の吐血では出血性ショックに陥ることや窒息を起こす危険もあり,早急に対応する必要があります.(……以下本文参照)