臨床で遭遇する代表的な呼吸器疾患を理解しよう

Nursing Care+─エビデンスと臨床知─ Vol 1 No 3(2018年11月発行)p377-
I. 呼吸管理の基本を理解しよう!


臨床で遭遇する代表的な呼吸器疾患を理解しよう

~急性呼吸不全の原因となる呼吸器疾患~

米倉修司

呼吸不全とは,原因の如何を問わず,動脈血の酸素分圧(PaO2)と二酸化炭素分圧(PaCO2)が異常な値となり,そのために生体が正常な機能を営めない状態と定義されます.
呼吸不全の診断基準としては,低酸素血症をみとめた状態で,PaCO2 の蓄積をみとめない「Ⅰ型呼吸不全」と,PaCO2 の蓄積をみとめる「Ⅱ型呼吸不全」に分類されます.
呼吸不全の病態には,肺胞自体に異常はないが,肺胞の換気量自体が少ない「肺胞低換気」と,肺胞と肺毛細血管間のガス交換に障害が生じている「換気血流比不均衡」「拡散障害」「シャント」があります.
急性呼吸不全の原因疾患となる呼吸器疾患にはさまざまなものがありますが,ここでは呼吸不全の病態を踏まえて,ICU で呼吸管理が必要となることが多い代表的な呼吸器疾患を解説します.(以下本文参照)